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5分で解る!『馬肉』各部位の特徴と料理!

馬肉は、馬刺しとして生で食べられることが多いですが、それは馬が牛や豚とは異なり、体温が高く、雑菌が繁殖しにくいという性質を持つためです、そんな馬肉にも色々な部位があり、その部位に適した料理があります。
このコラムでは、「5分で解る!『馬肉』各部位の特徴と料理!」と題し、それぞれの部位が持つ特徴や、馬肉をおいしく食べるための料理を紹介しています。

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各部位の特徴と使用用途

タン

位置
舌部分。
特徴
少しコリコリした程よい歯ごたえがある食感で、臭みもなく淡白な味わいが特徴。
用途
刺身としての使用が多いですが、焼肉やタタキ、燻製にして使用されることもあります。

タンは薄切りにしてサッと炙ることで、外はカリッと、中はしっとりとした食感になり、シンプルに塩コショウで味付けをするだけでも、タン本来の味わいを存分に楽しむことができます。

たてがみ(コウネ)

位置
首から背にかけての皮下脂肪の部分。
特徴
コラーゲンが豊富で、プリプリとした食感を持つのが特徴。
用途
煮込み料理やスープの具材として使用されることが多い。
赤身と一緒に食べると味わいが増します。

たてがみは馬肉特有の希少部位、コラーゲンが豊富なので美容にいいとされており、女性に喜ばれる部位です。

ネック

位置
首の筋肉部分。
特徴
筋肉質で堅いのが特徴。
用途
煮込み料理やカレー、または馬肉の串焼きに適しています。

ネックは、煮込み料理が一般的ですが、薄切りにしてユッケにしても歯ごたえがあって美味しいです。

ブリスケ

位置
首の下側部分。
特徴
サシが多く入っていますが、淡白な味わいが特徴。
用途
長時間煮込むことで柔らかくなるため、シチューや煮込み料理に向いています。

ブリスケは脂自体のしつこさが少ないので、しゃぶしゃぶにして塩だれやワサビ醤油につけて食べても美味しいです。

くらした(肩ロース)

位置
鞍を乗せる肩の部分。
特徴
脂と赤身のバランスが良く、甘みと弾力があるのが特徴。
用途
焼肉やステーキ、炒め物、しゃぶしゃぶなど様々な料理に適しています。

くらしたは、馬肉特有の旨みと柔らかさが調和した部位で、様々な料理で楽しめる汎用性の高い部位です。

肩(肩バラ)

位置
肩の全体部分。
特徴
馬肉の中で2番目に脂が多く、甘く深い風味があるのが特徴。
用途
刺身やユッケ、握り、煮込み、焼肉など様々な料理に使用され、特に煮込み料理に適しています。

肩は、サシが入りやすい部位で、霜降り馬刺しとして出回ることが多いです。

ロース

位置
背中側、脊椎に沿った部分。
特徴
赤身の中でも最高級品で、肉質がきめ細かくてとても柔らかく、甘みが強いのが特徴。
用途
刺身やタタキで使用されることが多く、生に近い状態で食べることにより、馬肉本来の旨味を一層味わえる部位です。

ロースは、馬肉の中でも人気の部位で、鉄分が豊富なので、特に女性に好まれています。

ヒレ

位置
腰の周囲にある部位。
特徴
馬肉の赤身の中で最も柔らかく、上品な食感で脂肪が少なく、その柔らかさに凝縮されたお肉の旨味を味わえるのが特徴。
用途
お店では、厚切りにしてステーキで出されることが多いですが、刺身や炙りにも適しています。

ヒレは、その部位の中でも3~5%しかとれない、希少部位のシャトーブリアンがあります。とにかく柔らかく旨味が凝縮されている至極の逸品です。

バラ(前バラ)

位置
腹の部分。
特徴
とても柔らかく、サシと赤身がバランスよく入っているのが特徴。
用途
バラ肉は脂肪と赤身のバランスが良く、刺身、焼肉、煮込み、握りなど、様々な料理で使用されます。

バラは、馬1頭から数kgしか採れない部分であるため赤身などと比べると比較的高価な部位です。

フタエゴ

位置
バラの中でも、胸と腹の間の部分。
特徴
身の層が脂身の層に挟まれているため、赤と白の3層のストライプになっているのが特徴。
用途
刺身としてはもちろん、ユッケや串焼きでよく使用されています。

フタエゴは希少であり、 あっさりとした甘みがあってトローっと溶ける脂の旨味と、コリコリとした赤身の組み合わせは絶品です。

後バラ

位置
バラの後ろ側の部分。
特徴
馬肉の中でも比較的脂肪が多い部位であり、その脂肪は馬肉特有の甘みと風味を持っているのが特徴。
用途
バラと比べて風味が強いため、焼肉やステーキに適しています。また、煮込み料理やシチューなど、長時間煮込むことで、旨味が引き立ちます。

後バラは、脂肪と赤身の旨味が絶妙にマッチした部位で、適切な火加減で調理すれば、その味わいをより引き出すことができます。

ラム

位置
腰からお尻にかけての部分。
特徴
この部位は運動量が多く、肉質はしっかりとしていて、噛み応えがある赤身で、少し癖があるのが特徴。
用途
肉の密度が高いため、ローストやグリル、ステーキなどの焼き料理に適しています。

ラムは、しっかりとした火入れで外はカリッと、中はジューシーな食感に仕上がります。

イチボ

位置
ももの内側、腰とお尻の近くの部分。
特徴
本場熊本でもなかなかお目にかかれない貴重な部位。 鮮やかな霜降りがあり、口当たりも良く、旨味もしっかり味わえるのが特徴。
用途
馬肉の中でも特にグルコーゲンが豊富なので、肉本来の味わいを楽しめる刺身やユッケで食べることに適しています。

イチボは、お尻の骨の形がHに似ているため英語では「エイチボーン」と呼ばれることがあり、それが由来ともいわれています。

内モモ

位置
馬のももの内側部分。
特徴
肉質は柔らかめで、脂肪が少ないため、さっぱりとした淡泊な味わいが特徴。
用途
馬刺しの中で最も一般的な部位ではありますが、ステーキにしてもジューシーさを味わうことができます。

内モモは、低カロリー・高タンパクかつ、貧血予防に効果がある鉄分も豊富に含まれており女性にも人気の部位です。

外モモ

位置
馬のももの外側部分。
特徴
内モモより少し硬く、クセがなくあっさりとした味わいが特徴
用途
刺身以外では、ユッケ、タタキ、カルパッチョなどで使用されています。

外モモは、赤身本来の味わいを楽しめる部位で、たてがみと一緒に食べると霜降りを食べているような感覚になります。

スネ

位置
脚の前部分。
特徴
繊維質とコラーゲンが多く、硬めでしっかりとした食感が特徴
用途
すじが多いので煮込み料理か、ひき肉に適しています。また、乾燥させた馬肉ジャーキーを作る際によく使用される部位です。

スネは、長時間煮ることでコラーゲンが出て、繊維がとても柔らくなります。

あとがき

いかがだったでしょうか?

馬肉は、高タンパクで低脂肪、低カロリーでありながら、必須アミノ酸や鉄分、ビタミンB群を豊富に含んでいます。特に注目すべきは、他の肉類と比較してグリコーゲンが約5倍近く含まれている点です。グリコーゲンは、疲労回復はもちろん、集中力の向上や血糖値の調節にも効果があります。

この記事では、そんな健康効果と美味しさを兼ね揃えた馬肉の各部位に焦点を当て、それぞれに適した料理法を紹介しました。

皆様の馬肉に関する理解を深める一助となれば幸いです。

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