【徹底解説】レア?ミディアム?ウェルダン? 肉の焼き方7段階を完全ガイド!
はじめに
「レア」「ミディアム」「ウェルダン」など、肉の焼き方に関する言葉を聞いたことはありますか?
言葉は耳にしたことがあっても、実際にどんな状態なのか、そしてどの焼き加減が自分の好みに合うのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、肉の焼き方7段階の基本から、それぞれの特徴、そして家庭で実践できるコツまでを詳しく解説します。
肉の焼き方を知ることで、あなたの食卓はもっと豊かで美味しいものになるはずです。
肉の焼き方を知る前に理解したい基本知識

肉の焼き方を語る前に、なぜ焼き方によって味や食感が変わるのかを理解しておくことが重要です。
肉に熱を加えることで起こる変化
・タンパク質の変化: 加熱によってタンパク質が固まり、肉の食感が変わる
・水分の蒸発: 長時間の加熱により水分が抜け、肉が締まってくる
・メイラード反応: 表面の高温により、香ばしい焼き色と風味が生まれる
・脂肪の溶解: 適度な加熱により脂肪が溶け出し、旨味と柔らかさを演出する
これらの変化を理解すれば、なぜ焼き加減によって全く違う味わいになるのかが分かります。
肉の焼き方の種類 ~基本の7段階を完全解説~
肉の焼き方は、一般的に以下の7段階に分けられます。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1. ロー(Raw)- 生の状態
特徴:
・完全に生の状態
・肉本来の味わいと食感
・新鮮で上質な肉のみ推奨
温度: 常温(加熱なし)
ロー(生)は、カルパッチョやタルタルステーキなどの料理で楽しまれます。
新鮮で高品質な肉だけに許された贅沢な食べ方です。
2. ブルー(Blue)- ほぼ生
特徴:
・表面のみ軽く焼いた状態
・中心部は完全に生
・肉の温度は体温程度
温度:中心温度約37-40°C
表面に香ばしさを与えつつ、中身は生の状態を保った究極の焼き方。
肉の純粋な味わいを楽しみたい上級者向けです。
3. レア(Rare)- 生焼け
特徴:
・表面は焼けているが、中心部は赤い
・柔らかくジューシー
・肉汁がたっぷり
温度:中心温度約46-49°C
多くの肉愛好家が愛する焼き方。
肉の旨味と柔らかさが最大限に感じられ、和牛などの高級肉に特におすすめです。
4. ミディアムレア(Medium Rare)- 生焼けより少し火が通った状態
特徴:
・中心部は薄いピンク色
・適度な弾力と柔らかさのバランス
・多くのシェフが推奨する焼き加減
温度:中心温度約50-54°C
最も人気の高い焼き方の一つ。
肉の旨味を保ちながら、適度な火の通りで食べやすさも兼ね備えています。
5. ミディアム(Medium)- 中位の焼き加減
特徴:
・中心部は薄いピンク色だが、レアより火が通っている
・しっかりとした食感
・肉汁は適度に残る
温度:中心温度約54-60°C
生肉に抵抗がある方でも美味しく食べられ、家庭料理でも実現しやすい焼き方です。
6. ミディアムウェル(Medium Well)- やや焼きが強い状態
特徴:
・中心部はわずかにピンク色
・肉汁は少なめ
・しっかりした食感
温度:中心温度約60-65°C
肉の安全性を重視しつつ、まだ肉汁の旨味を感じられる焼き加減。
お子様や高齢者の方にも安心して提供できます。
7. ウェルダン(Well Done)- 完全に火が通った状態
特徴:
・中心部まで完全に火が通り、茶色
・肉汁は少ない
・しっかりとした歯ごたえ
温度:中心温度約65°C以上
最も安全な焼き方ですが、肉の旨味や柔らかさは犠牲になります。
薄切り肉や挽き肉料理では、この焼き加減が基本となります。
肉の部位別おすすめ焼き加減
肉の部位によって、最適な焼き加減は異なります。それぞれの特性を活かした焼き方を選ぶことで、より美味しく楽しめます。
ヒレ肉(テンダーロイン)
おすすめ: レア~ミディアムレア 柔らかく上品な味わいのヒレ肉は、軽い火通りで肉本来の繊細さを楽しむのがベストです。
サーロイン
おすすめ: ミディアムレア~ミディアム
適度な脂肪とのバランスが絶妙なサーロインは、中程度の焼き加減で脂の甘みと肉の旨味を両方楽しめます。
リブアイ(リブロース)
おすすめ: ミディアムレア~ミディアム
霜降りが美しいリブアイは、脂肪がほどよく溶け出すミディアム程度がおすすめです。
ランプ、イチボ
おすすめ: ミディアム~ミディアムウェル
赤身主体の部位は、しっかりと火を通すことで肉の旨味が凝縮されます。
家庭で実践!完璧な焼き加減を実現するコツ

プロのような完璧な焼き加減を家庭で実現するためのテクニックをご紹介します。
1. 肉の準備が成功の8割
常温に戻す:調理30分前に冷蔵庫から出し、常温に戻します
水分を拭き取る:キッチンペーパーで表面の水分をしっかり除去
塩胡椒のタイミング:焼く直前に振ることで、肉汁の流出を防ぎます
2. フライパンの準備
十分な予熱:中火で2-3分しっかり温めます
油の量:薄く伸ばす程度で十分
煙が出始めたら:肉を入れるタイミングです
3. 焼き方の基本テクニック
最初は強火:表面をしっかり焼いて旨味を閉じ込めます
触らない:焼き色がつくまで動かさないのが鉄則
ひっくり返すタイミング:一度だけ、表面に焼き色がついてから
4. 温度管理のコツ
料理用温度計があれば最も確実ですが、ない場合は以下の方法で判断できます:
指で押す方法:
・レア:柔らかく、指が沈み込む
・ミディアムレア:適度な弾力
・ミディアム:しっかりした弾力
・ウェルダン:硬く、弾力が強い
5. 休ませる時間も重要
焼き上がった肉は、アルミホイルで包んで5-10分休ませます。
この時間で肉汁が全体に行き渡り、より美味しくなります。
失敗しないための注意点
よくある失敗とその対策
失敗1:外は焦げているのに中は生
対策:最初は強火で焼き色をつけ、その後弱火でじっくり中まで火を通す
失敗2:肉が硬くなってしまう
対策: 焼きすぎを避け、休ませる時間を確保する
失敗3:肉汁が流れ出てしまう
対策: 焼いている間は肉を動かさず、焼き上がり後はしっかり休ませる
肉の種類別おすすめ焼き方
和牛
霜降りの美しい和牛は、レア~ミディアムレアで脂の甘みを最大限に楽しみましょう。高温で短時間の調理が基本です。
国産牛(交雑牛)
しっかりした肉質の国産牛は、ミディアム~ミディアムウェルでじっくり火を通すことで、肉の旨味が引き出されます。
輸入牛
赤身中心の輸入牛は、ミディアムウェル~ウェルダンでしっかり火を通し、スパイスやソースとの組み合わせを楽しむのがおすすめです。
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まとめ:あなただけの「完璧な焼き加減」を見つけよう

肉の焼き方は、単なる調理技術を超えた芸術です。
最初は基本のミディアムから始めて、徐々に自分の好みを見つけていくのも良いでしょう。
大切なのは、肉と向き合い、その変化を楽しむことです。
次回お肉を焼く時は、ぜひこのガイドを参考に、あなただけの完璧な焼き加減を見つけてください。
きっと、今まで以上に美味しい肉料理が楽しめるはずです。